デザインの起源
MH900エヴォツィオーネは、昨年のミュンヘン・インターモトショーにてコンセプトバイクとして展示され、新たに設立されたDUCATI DESIGNセンターの力量を世に示した。
DUCATI DESIGNセンターの目標は、“価値のあるバイク、歴史に残るバイク、世界中のエンスージアストの動悸を高めるバイクを創る"ことである。
MH9OOエヴォツィオーネ・コンセプトパイクはその目標を達成し、その登場はモーターサイクル界を震撼させた。MH900eは数々のモーターサイクル雑誌やデザイン雑誌の表紙を飾り、世界中のエンスージアストからのリクエストが殺到したため、我々はクリエイティブコンセプトからロードゴーイングバイク製造へのステップを踏み出すことを余儀なくされたのである。
バイクの生産
MH9OOエヴォルツィオーネは真のハンドピルドによる限定生産モーターサイクルである。今後の2年間に年間わずか1000台しか生産されない。現時点での生産計画では、西暦2000年内のデリパリー開始を予定している。
オリジナルのコンセプトバイクに採用された主なエレメントは現実のもとのなる。イタリア運輸省が要求する基準や世界中の騒音・排ガス規制を満たした上で、できる限りプロトタイプを忠実に再現する。エレガントな造型、レッドとシルバーのカラーリング、露出したデスモエンジン、片持ちスイングアームそしてソロシートは全てプロダクションモデルに継承される。
ザ・バイク
ピエール・テレプランチによるデザインのオリジナルコンセプトハ"ネオ・クラシカル"で、伝統的モーターサイクルの美とクリーンなラインの本質的要素を見極めたイタリアと英国モーターサイクルデザインのルネッサンス期を思い起こさせるものである。バイクの各コンポーネントはエレガントかつマシーンの他の部分との調和を重視してデザイン。しかしこのバイクはモダンでもある-最新のコンピュータ制御エンジンマネージメントシステムとワールドスーパーバイクサーキットから得られたダイナミックデータで設計されたシャーシを導入している。
クラシックスポーツバイクのフィーリングを甦えさせる主役はそのエンジンである。MH900eの心臓はDucati Desmo Twin、2台のプロトタイプDucati
75O SuperSportがイモラサーキットでワンツーフイニッシュを飾つた70年代からDucatiをDucatiたらしめているエンジンである。
完全に露出したこのエンジンは、バイクの他の部分の下の宙空に浮いているような視覚的効果を与える。この著名なDucati Desmo 2気筒エンジンは、構造的に細身のプロファイル、低重心、豊かでリ二アなパワー特性等、モーターサイクルに最適な設計のエンジンである。燃料噴射とコンピュータ制御のエンジンマネージメントはデスモツインの現代的フィーチャ一でもある。